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          岸本 正義(Sテノール)

        
  

1.はじめに

合唱との出会いは、大学のグリークラブに入団した半世紀以上前にさかのぼる。

それ以後途中で約15年間合唱を中断したが、浦安男声合唱団で再開し延べ40年歌っていることになる。思えばこんなに長く歌っていながらまだ道半ばの感がするが、幸い良い仲間に恵まれて楽しく過ごすことが出来たことに感謝したい。合唱は皆で作り上げるものなのでそれ相当の努力を続けてきたつもりであるが、これまでの反省を含めて振り返ってみたい。


2.合唱に対する思い

@    良い指導者に恵まれて

当団は良い指揮者とピアニストに恵まれ今後ともレベルアップが望めると期待している。

前指揮者からは発声を始めとし数々の指導を受けた。20数年前になるが、今では当たり前なことになっているファルセット発声に戸惑い、また自分では頼りないと感じる程度の声で歌うこと(そば鳴りは駄目)、周りの声を聞きながら歌うこと、下顎に響かせるな、高い響きで歌うこと等々注意されたことを覚えている。個人的には、入団後バリトンからセカンドに移っていたので、大いに参考になった。

また、内声(T2、B1)は野球の二遊間に相当し、単に飛んできたボールを受けるだけでなく周囲に気を配る必要があるとも。その他セカンドパートとしていろいろと注意を受けたが、自分のこととして受け止めてきた。当時の合唱団のレベルは現在よりかなり低く、先ず基本的なことから始めて何とか合唱団らしいハーモニーが作れるようにとの配慮であったと思う。その甲斐あって20周年記念演奏会(20034月)は団員数も過去最高の40名を数えて、好評を得る事が出来たと思う。

仁階堂先生は人々に感動を与える演奏をしなければならないと指導されている。

これまで良いハーモニーで上手く熱演すればそれなりに感動を与えることが出来ると思っていたが、それに向かって更に努力しなければ大きな感動を与えることが出来ないと云うことである。云われてみれば当然なことであるが、そのハードルは高く更なる努力が必要である。日頃の練習では豊かな表現力で歌唱するよう指導を受けているが、思わず引き込まれるような感動を覚えながら楽しい時間を過ごしている。仁階堂先生のご指導により更に向上出来るよう頑張りたい。

 

A    練習を楽しく

現在2つの合唱団に入っているが、一時期3団体に所属していたことがある。各団共毎週練習があって、演奏会を始め合宿、ゲネプロ等の行事がありほとんどが土曜日の練習と重なり年6〜7回にもなる。残念ながら一つの団を退団したが、それでも34回は休まざるを得ないことがある。合唱団の一員として練習に参加することが、最小限の義務であることを承知しているので申し訳ない思いがある。

指揮者の指導内容は練習に参加することによって修得できるもので、それを取り戻すには不器用な自分にとって何倍もの努力が必要になる。

合唱活動を継続して行く為には、毎週の練習を楽しみながら合唱に対する興味を持ち続ける必要があると思う。皆さんと楽しい時間を共有し、声を合わせることが出来るのは本当に嬉しいことである。そのため良いハーモニーを作れるよう出来るだけ予習を欠かさないようにしている。合唱団としてのレベルを上げて、更に高度な指導が得られるようになりたいものである。

 

3.これから

当団は毎週5時から根本さんによる練習及び藤本さんの基礎技術研修が両氏の献身的な努力により続けられており、非常に恵まれた練習環境にある。更に効果的なものにするため出来るだけ多くの人が参加して欲しい。年令を重ねると共に体力、記憶力及び感性が鈍ってくるので、これまで以上に努力して皆さんの足を引っ張らないように頑張りたいと思っている。

これからは、合唱を理由に不義理をしてきた団地内のつきあい、仲間との会合、同窓会、旅行など他の行事と少しづつ折り合いをつけながら続けて行くつもりである。

“たかが合唱、されど合唱”

                                                               (2011年9月)
               

         

    
      岸本さんは、団歴二十数年、3代目の団長(現在は5代目)を務め、常にセカンドテナーの中心として、
    現在も頑張っておられます。
海外勤務の時代を除き、最も出席率の良い一人で、練習のみならず、その後
    の懇親の場(飲み会)への出席率も同様です。
他にも、大学のOB合唱団でも活躍されており、元気いっぱ
    いの70代メンバーです。                            (長、バス)